
なぜ今、テキストではなく「動画」なのか?
こんにちは。新潟県糸魚川市と東京を拠点に、映像・音楽・3DCG制作を手掛ける合同会社アイフィルムの小池です。 昨今、企業の採用活動、製品導入事例、代表メッセージ、そしてブランディングにおいて「インタビュー動画」の需要が爆発的に高まっています。テキスト記事や静止画の写真ももちろん重要ですが、動画にはそれらを凌駕する圧倒的な情報伝達力があります。

「メラビアンの法則」をご存知でしょうか。人のコミュニケーションにおいて、言語情報が与える影響はわずか7%に過ぎず、聴覚情報(声のトーン)が38%、視覚情報(表情や身振り)が55%を占めると言われています。つまり、テキストだけのインタビュー記事では、本来伝えられるはずの情報の93%が欠落している可能性があるのです。

動画であれば、話者の「熱量」、オフィスの「空気感」、社員同士の「関係性」といった非言語情報をダイレクトに視聴者の脳へ届けることができます。これは、信頼(トラスト)を獲得するための最強のツールとなり得ます。 しかし、いざ自社でインタビュー動画を制作しようとすると、多くの担当者が壁にぶつかります。

- 「画面が暗くて、なんだか素人っぽい」
- 「音声に『サー』という雑音が入ってしまい、話が入ってこない」
- 「話している人が緊張して、棒読みになってしまった」
- 「編集してみたけれど、間延びして最後まで見てもらえない」 これらの失敗は、センスがないから起きるのではありません。「ロジック(理論)」と「準備」が不足しているから起きるのです。 本記事は、私たちアイフィルムが日々の現場で実践しているプロの技術、使用機材の選び方、現場でのディレクション術、そして公開後のSEO戦略に至るまで、「インタビュー動画制作のすべて」を詰め込んだ完全ガイドです。 写真撮影のノウハウ記事にあるような構図やポージングの基礎を動画に応用しつつ、さらに動画特有の「時間軸」「音声」「動き」の要素を深掘りし、徹底的に解説します。 読了後には、あなたの手元に「失敗しないインタビュー動画制作の地図」が完成しているはずです。
【企画・構成編】成功の8割は「準備」で決まる

カメラを回す前に、勝負はすでについています。優れたインタビュー動画とは、単に映像が綺麗な動画ではなく、「目的を達成する動画」です。目的があやふやなまま撮影に入ると、何を伝えたいのか分からない、散漫な動画ができあがります。
1-1. ゴール設定とターゲットの解像度を高める
まず行うべきは、徹底的なヒアリングと要件定義です。以下の要素を言語化せずに機材を触ってはいけません。
| 項目 | 問いかけの例 | 具体的な映像演出への落とし込み |
|---|---|---|
| Who (誰に) | 就活生か? 投資家か? 決裁権を持つ経営者か? | 就活生なら「親しみやすさ・本音・Bロール多め」、投資家なら「信頼感・数字・落ち着いたトーン」。 |
| What (何を) | 企業のビジョンか? 製品の機能か? 社風か? | ビジョンなら「顔のアップと強い言葉」、機能なら「手元や操作画面のインサート」、社風なら「社員同士の笑顔」。 |
| Why (なぜ) | 応募を増やしたい? 購入率を上げたい? 認知拡大? | 応募増なら「楽しそうな空気感」、購入なら「課題解決の証言(Before/After)」を強調。 |
| Where (どこで) | スマホのSNS? 展示会の大型モニター? Webサイト? | スマホなら「縦型・デカ文字テロップ」、展示会なら「音声なしでも伝わるグラフィック」、Webなら「長尺・詳細」。 |
特に「Who(誰に)」の解像度は重要です。「30代の男性」といったレベルではなく、「現在大手企業に勤めているが、組織の歯車感に悩んでおり、裁量権のあるベンチャーを探している32歳のエンジニア」くらいまで落とし込むことで、インタビュアーが投げかけるべき質問や、映像のトーン(青白くクールにするか、暖色でアットホームにするか)が決まってきます。
1-2. インタビュー形式の選定
目的が決まったら、最適な形式を選びます。主に3つのスタイルがあります。 ① Q&A形式(対談型) インタビュアーの声も入れるスタイルです。 メリット: 自然な会話のリズムが生まれやすく、視聴者もその場に同席しているような臨場感が出ます。インタビュアーが視聴者の代弁者として質問することで、共感を得やすくなります。 適したシーン: 社員インタビュー、カジュアルな対談、採用動画。 ② モノローグ形式(独白型) 質問者の声をカットし、回答者の言葉だけで繋ぐスタイルです。 メリット: 映画やドキュメンタリーのような没入感があります。話者の世界観に強く引き込むことができ、メッセージ性が高まります。 適したシーン: 代表メッセージ、職人のドキュメンタリー、ブランドムービー。 注意点: 質問の声がないため、回答者が「主語」を含めて話す必要があります(後述のディレクション編で詳述)。 ③ ルポルタージュ形式 現場の様子や周囲の環境音も含めて描くスタイルです。 メリット: 「リアル」を最も強く伝えられます。 適したシーン: 工場見学、イベントレポート、密着取材。
1-3. 構成案(台本)の作り方:ガチガチか、フリートークか?

【プロの鉄則】台本は用意するが、「回答を一言一句決めない」。 多くの企業が陥る失敗が、回答まで完璧に書かれた台本を用意し、それを出演者に暗記させることです。これをやると、被写体は「思い出すこと」に脳のリソースを使い、目が泳ぎ、表情が死に、言葉から感情が消えます。これは「インタビュー」ではなく「朗読」です。
準備すべきなのは以下の2点です。
質問リスト(Question List): どのような順序で何を聞くか。起承転結を意識して構成します。 導入(Ice Break): 現在の仕事内容、簡単な自己紹介。 展開(Main Topic): 苦労したエピソード、具体的な事例、変化のきっかけ。 核心(Core Message): 仕事のやりがい、ビジョン、信念。 結び(Future): 今後の展望、視聴者へのメッセージ。 キーワード(Key Elements): 必ず触れてほしい単語や要素。 例:「『風通しの良さ』という言葉と、『ランチ補助制度』の話は入れてください」と伝えるのみ。文章は本人の言葉に任せます。
1-4. ロケーションハンティング(ロケハン)

撮影場所の選定は、映像のクオリティを左右する重大な要素です。会議室で撮るのが悪いわけではありませんが、殺風景な白壁を背景にすると、まるで「尋問」のような映像になってしまいます。
ロケハン時のチェックリスト:
採光(Lighting): 窓の位置はどこか? 時間帯によって光はどう入るか?(インタビュー撮影において自然光は最強の味方ですが、天候に左右されるリスクもあります)。 音響(Acoustics): 空調の音はうるさくないか? 隣の部屋の声は聞こえないか? 部屋が広すぎて音が反響(エコー)しないか?(ガラス張りの部屋はカッコいいですが、音が反響しやすく録音難易度が高いです)。 背景(Background): 奥行きは確保できるか?(被写体と背景の距離が取れるほど、背景がボケて被写体が際立ちます)。背景に「企業のアイデンティティ(ロゴ、製品、社員が働く姿)」を入れられるか?。 電源(Power): 照明機材やカメラの給電用コンセントは近くにあるか?
【撮影技術・カメラ編】「信頼感」を生む機材選びと設定

「スマホでも4Kが撮れる時代だから、機材は何でもいい」というのは誤解です。インタビュー動画において、機材選びは「画質」だけでなく「視聴者に与える心理的印象」をコントロールするために行います。
2-1. カメラ選び:センサーサイズが「空気感」を作る
インタビュー撮影では、「フルサイズセンサー」または「スーパー35mm(APS-C)センサー」を搭載したカメラを強く推奨します。

- 被写界深度(Depth of Field):センサーサイズが大きいほど、背景を大きくぼかすことができます。背景が整理されることで、視聴者の視線は自然と「話し手の目」に誘導されます。スマホ(小センサー)では全体にピントが合ってしまい、背景の雑多な情報がノイズとなります。
- ダイナミックレンジ:明るい窓と暗い室内を同時に映す際、大きなセンサーは白飛びや黒つぶれを防ぎ、豊かな階調を表現できます。
2-2. レンズ選び:焦点距離による心理効果
レンズは単に「広く撮る」「大きく撮る」ための道具ではありません。「顔の形」と「心理的距離」を決める重要なツールです。
| 焦点距離 (フルサイズ換算) | 特徴と心理効果 | インタビュー適性 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 広角 (24mm - 35mm) | 遠近感が強調される。顔が歪み(鼻が大きく見える)、背景が広く写る。親密だが少しコミカル、あるいは不安定な印象。 | △(ルポなど状況説明には良いが、顔のアップには不向き) | 顔に寄りすぎると歪むため、全身〜膝上ショットで使用する。 |
| 標準 (50mm) | 人間の視野に近い。「自然」「ありのまま」「誠実」な印象。 | 〇(バストアップの標準) | 基本の一本。視聴者に安心感を与える。 |
| 中望遠 (85mm - 100mm) | 圧縮効果で背景が引き寄せられ、大きくボケる。顔の形が最も美しく見える(ポートレートの定番)。「客観的」「洗練」「集中」の印象。 | ◎(インタビューの王道) | 被写体とカメラの距離(ワーキングディスタンス)を3m程度確保する必要がある。 |

【アイフィルムの推奨】 85mm前後の中望遠レンズを使用し、カメラを被写体から離して撮影します。これにより、被写体への圧迫感を減らしつつ、背景を美しくぼかし、歪みのない端正な映像を作ることができます。
2-3. 構図(フレーミング)の黄金ルール
プロの映像が美しく見えるのは、数学的なセオリーに基づいているからです。 ① 三分割法(Rule of Thirds) 画面を縦横3等分した線の交点に、被写体の「目」を配置します。

ド真ん中(日の丸構図): 強い意志、威厳、あるいは孤独感を表現したい場合に有効ですが、通常のインタビューでは堅苦しくなりがちです。 三分割の交点: 左右どちらかに寄せると、画面にバランスと余白が生まれ、安定感が出ます。 ② ルッキングルーム(ノーズルーム) 被写体を左右どちらかに寄せた際、「顔が向いている方向(目線の先)」のスペースを広く空けます。 効果: 「誰かに話しかけている」という空間の広がりとストーリー性が生まれます。 NG例: 目線の先がすぐ画面端で切れていると、窮屈で閉塞感を与え、何かを隠しているようなネガティブな印象になります。

③ ヘッドルーム(頭上の余白) 頭の上の空間は、握りこぶし一つ分程度空けるのが基本です。 空けすぎ:間抜けな印象、自身がなさそうに見える。 なさすぎ(頭が切れる):圧迫感がある(あえて切るスタイルもありますが、上級者向けです)。

④ アイライン(アングル)による心理操作 カメラの高さで、話者の「立場」を演出します。 アイレベル(目と同じ高さ):対等、共感、誠実。最も一般的。

ローアングル(下から):権威、威厳、力強さ。経営者やリーダー向き。やりすぎると尊大に見えるので注意。

ハイアングル(上から):上目遣いになり、親しみやすさ、可愛らしさ、あるいは弱さを演出。

2-4. マルチカメラ撮影のすすめ(2カメ体制)
可能であれば、カメラは2台用意しましょう。 Aカメラ(メイン): 正面やや斜めからのバストアップ(標準〜中望遠)。

Bカメラ(サブ): Aカメラよりサイド寄り(30〜45度ずらす)、かつ「より寄った(クロースアップ)」映像。

【編集上のメリット】 インタビュー編集では、不要な言葉(「えーっと」「そのー」)をカットすることが多々あります。1台のカメラだと、カットした瞬間に映像がカクッと飛ぶ「ジャンプカット」が発生し、不自然になります。 この瞬間にAカメラからBカメラへ切り替えることで、編集点を隠し、流れるような映像を作ることができます。また、感情が高ぶった瞬間にBカメラのアップに切り替えることで、ドラマチックな演出が可能になります。
【照明技術編】プロと素人の最大の差は「光」にある

「カメラはiPhoneでもいいが、照明だけはプロ用を使え」と言われるほど、映像において光は重要です。暗い映像はそれだけで「暗い会社」「見通しが悪い」という潜在的なメッセージを視聴者に送ってしまいます。
3-1. 基本中の基本「3点照明(3-Point Lighting)」
インタビュー撮影の照明セットアップは、世界共通の基本形「3点照明」から始まります。 キーライト(Key Light):主光源 役割: 被写体を照らすメインの光。顔の明るさと表情を作ります。 配置: カメラの横、被写体に対して斜め45度、目線より少し高い位置から当てます。 重要テクニック: 光源の面積を大きくすること。LEDライトをそのまま当てるのではなく、ソフトボックスやアンブレラ、トレーシングペーパーを使って光を拡散させます。「柔らかい光(ソフトライト)」は肌の粗を目立たなくし、若々しく健康的な印象を与えます。 フィルライト(Fill Light):補助光 役割: キーライトによってできた鼻や首の濃い影(コントラスト)を和らげます。 配置: キーライトの反対側(カメラの反対サイド)。 光量: キーライトよりも弱くします(光量比 2:1 〜 4:1)。影を完全に消すと「のっぺり」した平面的な顔になるので、薄く影を残すのが立体感を出すコツです。白いレフ板でキーライトの光を反射させるだけでも十分機能します。 バックライト(Back Light / Hair Light / Kicker):逆光 役割: 被写体の背後(斜め後ろ)から、肩や髪の輪郭を照らします。

効果: これがプロの隠し味です。髪の毛が輝き、輪郭(エッジ)が際立つことで、被写体が背景から分離して浮き上がり、強烈な立体感が生まれます。黒髪の日本人が暗い背景で撮影する場合、バックライトがないと背景と同化してしまいます。
3-2. ライティング比率によるムード作り(High Key vs Low Key)
- ハイキー(High Key):フィルライトを強くし、影を極力減らした明るい映像。印象: 清潔感、信頼、幸福、化粧品CM、新卒採用。
- ローキー(Low Key):フィルライトを弱く(または無く)し、影を濃く残した映像。印象: 威厳、ドラマチック、職人気質、シリアス、経営者インタビュー。
3-3. 自然光の活用テクニック

私たちアイフィルムの拠点である新潟県は、晴天よりも曇天の日が多い地域です。しかし、実は「薄曇りの自然光」こそ、最高の照明です。 直射日光は影が強すぎ(ハードライト)、夏場などはコントラストが高すぎて扱いにくいですが、雲によって拡散された太陽光は巨大なソフトボックスの役割を果たし、非常に柔らかく美しい光になります。 【窓際撮影のルール】
- サイド光:窓を背にする(完全逆光)と顔が真っ暗になり、窓に向かう(順光)と眩しくて目が細くなります。窓が体の横(90度〜45度)に来るように座るのがベストです。
- ミックス光の回避:窓からの自然光(色温度 約5600K・青白い)と、室内の蛍光灯・電球(色温度 約3000K〜4000K・オレンジ〜緑)を混ぜないこと。色が混ざるとカメラのホワイトバランス調整が効かず、肌色が汚くなります。自然光で撮るなら、室内の照明は消すのが鉄則です。
【音声・録音編】映像の50%は「音」でできている

「画質の悪さは我慢できるが、音質の悪さは我慢できない」。これは映像制作の定説です。音が割れている、声が遠い、ノイズがひどい動画は、視聴者にストレスを与え、開始数秒でブラウザバックされます。
4-1. マイクの種類と適材適所
カメラ内蔵のマイクを使うのは絶対にNGです。必ず外部マイクを使用しましょう。主に2種類の選択肢があります。 ① ピンマイク(ラベリアマイク) 襟元やネクタイにクリップで留める小型マイク。

メリット: 口元(音源)との距離が常に一定(15〜20cm)。被写体が動いても、顔の向きを変えても音量が安定します。環境音がうるさい場所でも、声だけをクリアに拾えます。 デメリット: 服にマイクが見えてしまう。服が擦れる音(衣擦れノイズ)が入ることがある。 アイフィルムの推奨: メインマイクとして必須です。特にワイヤレスタイプ(Sennheiser G4やRODE Wireless GO IIなど)を使えばケーブルが邪魔にならず、自由度が高まります。 ② ガンマイク(ショットガンマイク)

細長い形状で、特定の方向(前方)の音だけを鋭く拾うマイク。ブームスタンドで被写体の頭上から吊るして狙います。 メリット: マイクが画面に映らない。音質が自然で、その場の「空気感」も含めて録れる。 デメリット: マイクの狙い(芯)から外れると音が急激に小さくなる。周囲の騒音も多少拾う。 アイフィルムの推奨: サブマイクとして使用します。ピンマイクのトラブル(電池切れや衣擦れ)に備えたバックアップとしても重要です。
4-2. 録音の基本テクニック

マイクセッティング(ハンドスパンの法則): マイクは口元から「手を広げた親指から小指までの距離(約20cm)」以内にセットします。これが最もS/N比(シグナル対ノイズ比)が良い距離です。 ルームトーン(Room Tone)の収録: インタビュー終了後、全員黙って「部屋の無音状態」を30秒ほど録音します。編集時に無音部分を埋めたり、ノイズ除去のプロファイル作成に使用します。 音量レベルの監視: 録音レベルは、話者の声が最大になった時に「-6dB 〜 -12dB」に収まるように調整します。0dBを超えると「音割れ(クリッピング)」を起こし、デジタルデータとして修復不可能になります。
4-3. 整音(MA)とBGMの魔力
録音して終わりではありません。私たちアイフィルムは、音楽制作も手掛ける会社ですので、ポスプロ(撮影後)の音声処理に徹底的にこだわります。 EQ(イコライザー): 不要な低音(100Hz以下)をカットし、声の明瞭度に関わる帯域(2kHz〜5kHz)を微調整して「抜けの良い声」にします。 コンプレッサー: 小声と大声の音量差(ダイナミックレンジ)を圧縮し、聞き取りやすい一定の音量に整えます。 ディエッサー: 「サ行」の突き刺さるような歯擦音を軽減します。 BGM選曲: BGMは感情を誘導するガイドです。感動的なシーンでピアノを入れる、革新的な話でエレクトロを入れるなど、内容とテンポに同期させます。 音量を下げすぎて聞こえないのもNGですが、声と周波数が被って邪魔をするのもNG。「サイドチェーン」という技法を使い、声が鳴っている時だけBGMの音量を自動で下げる処理も有効です。
【ディレクション編】「素人」を名優に変える演出術

機材が完璧でも、話し手の表情が硬く、棒読みであれば失敗です。現場の空気作りと、本音を引き出す「聞く力」こそ、ディレクターの最大の仕事です。
5-1. アイスブレイクと「心理的安全性」の確保
カメラを向けられて緊張しない一般人はいません。

撮影準備中が勝負: 到着していきなり「はい、本番です」は厳禁。機材をセッティングしている間(約30分〜1時間)に、世間話や仕事の裏話を雑談として話します。この「カメラが回っていない時間」に関係性を作ります。 「テストです」詐欺: 緊張が解けない場合、「一旦テストで回しますね。昨日の晩御飯の話とか適当にお願いします」と言いつつ、そのまま自然に本題の質問へ移行します。人は「テスト」と言われると肩の力が抜けます。
5-2. 目線管理と立ち位置
レンズを見ない(オフカメラ): インタビュー動画の基本は、カメラのレンズを見ないことです。レンズ直視は視聴者に強い圧を与えます。インタビュアーはカメラのレンズのすぐ脇に立ち、出演者にはインタビュアーの目を見て話してもらいます。これだけで「対話」の雰囲気になり、自然な表情になります。 うなずきは「無言」で: インタビュアーが「はい」「へえー」と声を出すと、編集時に音声が被ってカットしにくくなります。大きく首を振って、無言の「激しいリアクション」で肯定を示すのがプロの技です。 5-3. 質問のテクニック: 編集しやすい回答を引き出す オウム返しの法則(フルセンテンス): 質問:「好きな食べ物は何ですか?」 回答(NG):「カレーです。」(これだけ使われると、何の話かわからない) 回答(OK):「私の好きな食べ物は、カレーです。」 質問の一部を繰り返してから答えてもらうよう、事前にレクチャーします。これにより、質問者の音声をカットしても文脈が通じるようになります。 Yes/Noで終わらせない(オープンクエスチョン): NG:「お仕事は楽しいですか?」(はい、楽しいです。) OK:「お仕事の中で、一番心が震えた瞬間はどんな時でしたか?」→具体的なエピソードが引き出せます。 沈黙を恐れない: 回答者が言葉に詰まっても、助け船を出さずに待ちます。沈黙の後にこそ、熟考された「本音」が出てくることが多いからです。
【Bロール(インサート)編】動画をリッチにする素材収集
インタビュー動画の質を一段階上げるのが、話している内容に関連する映像、通称「Bロール(インサートカット)」です。 例えば、「製品開発に苦労した」という話の最中に、ずっと顔のアップが続くのではなく、「図面を書いている手元」や「試作品を囲んで議論する会議風景」が差し込まれると、説得力が増し、視覚的な飽きを防げます。 【必須Bロールリスト】 アクションショット: 実際に働いている様子、パソコンを打つ指先、工具を握る手、電話応対。

インタラクション(交流): 同僚や上司と談笑している姿、ミーティング風景。音声は使いませんが、笑顔や身振り手振りを狙います。

環境・ディテール: オフィスの外観、社名ロゴ、デスク周りの愛用品、壁に貼られた目標、観葉植物。これらは「場の空気」を伝えます。 リアクション(リスニングショット): インタビュアーが頷いているカットや、回答者が考え込んでいる横顔など。編集のつなぎ目(トランジション)として非常に重宝します。 【撮影技法】 Bロールは、メインのインタビュー映像と区別するために、変化をつけると効果的です。 スローモーション(60fps/120fps): 動作をゆっくり見せることで、日常的な風景がドラマチックでエモーショナルな映像に変わります。 ジンバル・スライダー: カメラを動かしながら撮影し、空間の広がりや奥行きを表現します。 アイフィルムの強み: 実写のBロールだけでなく、インフォグラフィックや3DCGを挿入することも可能です。サーバー内のデータの動きや、将来の都市開発ビジョンなど、カメラで撮れないものを視覚化することで、視聴者の理解度が飛躍的に向上します。
【編集・ポスプロ編】見られる動画にするための最終工程

素材が揃ったら、料理(編集)です。ここでは「最後まで見させる」ための編集テクニックを紹介します。
7-1. 飽きさせない「カッティング」の魔術
ジェットカット(ジャンプカット)の処理: 「えー」「あのー」といったフィラー(無駄な言葉)は徹底的にカットします。これでテンポが良くなりますが、映像が飛びます。 解決策1:Bロールを被せる。音声はつないだまま、映像だけ仕事風景に切り替えます。 解決策2:サイズを変える。4Kで撮影しておき、編集で110%〜120%に拡大(クロップ)することで、アングルが変わったように見せかけ、ジャンプを目立たなくします。 Lカット / Jカット: 映像と音声を同時に切り替えるのではなく、タイミングをズラす手法です。 Jカット:前の映像(Bロールなど)が流れている間に、次のシーンの音声が先行して聞こえてくる。 Lカット:次の映像に切り替わっても、前のシーンの声が少し残る。 これにより、シーンのつなぎ目が滑らかになり、プロのようなストーリーテリングが生まれます。
7-2. テロップ(字幕)とカラーグレーディング
フルテロップの重要性: 現代の視聴環境(電車内やオフィス)では、音を出さずに動画を見る人が多数います。要約テロップではなく、話している内容すべてを文字起こしする「フルテロップ」を入れることで、無音でも内容が伝わり、視聴維持率が向上します。 カラーグレーディング(色補正): 「Log撮影」された眠たい映像を、本来の色に戻し(Color Correction)、さらに作品のトーンに合わせて色作り(Color Grading)をします。企業のブランドカラーに合わせたり、映画のような「Teal & Orange(青とオレンジ)」の色味にすることで、世界観を統一します。
【SEO・活用編】動画を「資産」に変えるVSEO戦略

素晴らしい動画ができても、誰にも見られなければ自己満足です。WebサイトやYouTubeでのSEO対策(VSEO)を行い、検索エンジンに見つけてもらう必要があります。
8-1. YouTube SEOの鉄則
YouTubeは世界第2位の検索エンジンです。

キーワード選定: ターゲットが検索しそうなキーワード(例:「○○株式会社 採用」「○○(製品名) 評判」「新潟 映像制作」)を調査し、タイトルと説明文の前半に入れます。 サムネイル(CTR対策): 動画のクリック率(CTR)を左右する最も重要な要素です。 勝ちパターン:「人物の感情豊かな表情(笑顔や真剣な顔)」+「太ゴシック体のキャッチコピー(視認性重視)」+「補色を使った配色」。スマホの小さい画面でも文字が読めるサイズにします。 タグとハッシュタグ: 関連キーワードや企業名、地名をタグに設定します。
8-2. 自社サイトへの埋め込みと構造化データ
インタビュー動画は、自社サイトの「採用ページ」や「導入事例ページ」に埋め込みます。これにより、ページの滞在時間が延び、Webサイト全体のSEO評価(ドメインパワー)が向上します。 さらに、「VideoObject」という構造化データ(Schema Markup)をWebサイトのHTMLに記述します。これにより、Googleの通常の検索結果において、動画のサムネイルが表示されるようになり、クリック率が大幅に高まります。
なぜ、合同会社アイフィルムなのか?
ここまで、プロのノウハウを惜しみなく公開しました。これらを実践すれば、自社でも一定クオリティの動画は作れるはずです。 しかし、もし「社内のリソースでは限界がある」「もっとクオリティの高い、心を動かす映像を作りたい」「機材を揃えるコストが合わない」とお考えの場合は、ぜひ私たち合同会社アイフィルムにご相談ください。
アイフィルムが選ばれる4つの理由
映像・音楽・3DCGのワンストップ制作: 撮影だけでなく、オリジナルBGMの制作から、わかりやすいインフォグラフィックのアニメーションまで、すべて社内で完結。外注コストを抑えつつ、統一された世界観を構築します。 マルチカメラ・ライブ配信対応: インタビューの生配信や、多拠点をつないだハイブリッド収録、最大8台のカメラを駆使したスイッチングなど、高度な技術要件にも対応します。 柔軟な価格設定と提案力: 「予算が限られているが動画を作りたい」というご相談も歓迎です。5万円からの低価格プランから、ドローンやシネマカメラを駆使した本格的なブランディングムービーまで、ご予算に合わせた最適なプランをご提案します。プラン表ありきではなく、お客様の課題解決にフォーカスします。 新潟・東京の2拠点体制: 新潟県糸魚川市を拠点としつつ、東京にも拠点があるため、首都圏のクライアント様も、地方ロケが必要な案件も柔軟に対応可能です。 「伝えたい想い」を、最適な「カタチ」へ。 インタビュー動画は、あなたの会社の資産になります。まずは無料相談から、あなたの会社の物語をお聞かせください。



